おならっぷばーん

You can't fart without changing the balance in the universe.

ビィーとディー

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人の結婚式にケチをつけるほど野暮ではない。小学校からの友人の結婚だ。僕が心から祝いたい、世の中で数少ない事象のひとつである。

人の結婚式に出ると、儀式上の待ち時間、興味ない連中のスピーチに傾聴の態度を取り続けることにずっとウンコを我慢しているような気持ちにさせられることこの上ないが、この日は本当にウンコを我慢していた。僕は自宅以外での大にかなり手こずる。いわゆる「大の苦手」というやつである。

「新郎新婦からサプライズプレゼントがあります」
コーヒーカップのコースターの裏に、AからEのシールが貼られている。該当者に景品があるという。コースターの裏をのぞくと「B」の文字が。人に注目されることを極度に嫌う僕が、100人の参列者の前に立たされ、スポットライトを浴びる。余興にもスピーチにも関与せず、一人だけ余裕をぶっこいていたのが、ここにきて一気に汗が吹き出してくる。
「A賞は、豪華近江牛3kgセットですー!」
続いてBの方もお肉のセットですーと聞こえて手を上げて喜んだ。奥さんにいいお土産を持って帰れると誇った。それは「ビィー」ではなく「ディー」であった。英語を得意とする僕が、ここでアルファベットを聞き誤り、司会者と参列者と何よりDの人と気まずくなってしまう。しかしどうしてAを呼んで、次にDを呼ぶのか。アルファベティカルオーダーでなく、商品の豪華さで並んでいたのだ。A→D→Eと呼ばれ、次に呼ばれたB級人間の僕は500円分のクオカードであった。「500円やけど大切に使ってねw」と新郎から言われたが、家に帰って開けてみると1,000円であった。すごく嬉しかった。ちなみに最後のCは、駄菓子の詰め合わせであった。

僕は結婚しているが式はしていない。自分が主催者なら、会社の上司や後輩を呼んで3テーブルを埋めることはおろか、まず呼ぶ人すらいねえな…と思ってしまう。人の結婚式に参加するたびに、順調な人間の活動力というか人脈を見せつけられて、自分はここから交流の幅を広げて「社会的な成功の図」を展開することがあるのかなぁ…と気落ちしてしまう。そんなクズを蔑まないのが、小・中学時代の友人連中だ。僕は社会的に終わっているけど、誰ひとり軽蔑したりしない。○○株式会社の××……社会に出てから与えられた地位や役割によって人を判断するのでなしに、「3年2組で一緒だったアイツ」として人格が尊重されるのが嬉しい。2次会に誘われるが「ひとりになりたいから帰るw」と本音を言ってひとりだけ帰ってきた。

子育てやら仕事がんばっている人を見、社会の要請と自分の欲求をすり合わせて日々格闘している人を見ると、自分も頑張らなくちゃなと思う。社交嫌いで人と接すると消耗するとばかり思っていたが、人と交流してエネルギーをもらうこともある。僕は自分で思っているより外交的な人間なのだ! とひきこもる書斎で思い記す。