おならっぷばーん

You can't fart without changing the balance in the universe.

歳下に教わる革靴の買い方

 

12月に友人の結婚式がある。

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ABC-MART あまがさきキューズモール店で7,900円。

スニーカーと同じノリで革靴を選んだらブカブカだ。20代のイケメン学生店員は言う。「本革のビジネスシューズですので、履いているうちに0.5センチから1センチほど伸びます。縦はいいのですが、横幅は少しキツめ。スニーカーサイズより1センチほど小さいサイズを選ばれたほうがいいかと」。

靴屋で接客されるのが心苦しい。自分だけがふんぞり返って、店員さんが膝をつく。まるで王様と召使いのような図式である。僕みたいな人間が靴を買い換えるのに、そこまでしてもらうのは申し訳ない。この歳でビジネスシューズに関してのまったく無知というのも恥ずかしい。知識量で言えば、ひざまずくのは僕のほうだ。

これまで式に参加するときは、父の靴を借りていた。僕が持っているネクタイは2本。どちらも父のものだ。カバンを借りたり、ふくさを借りたり、ご祝儀を借りたり(おい)。ふつうに社会人としてのステップを踏んでいたら、自然と集まる装備品が僕にはない。

昔、数ヶ月だけ興味本位で入った自動車部で、OBを交えた交流会があった。自動車部といえども体育会系のノリ、つまり昔の悪習がひどく残存していた。車で移動中に寝たら罰金とか、グラウンドで校歌を大声で歌わされるとか。やたらと規則に厳しく、交流会当日もスーツ着用だった。

僕は足がラクだからと思って、父の革靴ラインナップから、靴底がスニーカーっぽくなっているものをチョイス。それをめざとく見つけたゴリラみたいな女部長に「これしか靴ないの? 先輩方に見つかったら大変なことになるよ」と言われ、たかがソールの柄ひとつで何言っているんだ?と思った。結局OBといっても、皆六十、七十を超えた老人ばかり。他人の靴どころか自分の足元もおぼつかないような連中だ。当然、半端な靴が見破られることはなかった。皆が集まった部室で「他にやりたいことが見つかったので退部しまーす(こんなクソみてぇなとこにいてらんねーぜ!)」と言い放って退室したときほど、気まずくて気持ち良い瞬間はなかった。