おならっぷばーん

You can't fart without changing the balance in the universe.

青春の解体

 

ひさびさのバイク整備で、高校生の自分がカッコイイと思ってつけたパーツと向き合っている。恥ずかしい。直視にたえぬ過去をうらおもてから眺めまわして、思い出にネジ山を見つける。

不良にあこがれた田舎の原付少年団が、ちょっとでも悪く見られたい一心でとりつけた銀モール、ナンバープレートのステー、社外製のグリップ、ミラー、エアクリーナー、プーリー、ウェイトローラー、ステッカー。

四季の10回転、走行6万キロの風化をうけて、錆び、ひび割れ、焼け、汚れ、くたびれ、ちぎれた。でも気付かぬふりで乗ってきた。きたない乗りものの唯一の美点は、運転中にその外観を見なくてすむことだ。だから自分の顔にも耐えられる。しかし暗いモニタの自分と目があったとき、あるいは雨の日のバイト帰り、マンホールに乗った衝撃で、

 

 

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ベルトがもげてしまったとき、人は現実を見る。

 

17歳の改造、今みると改悪でしかない手入れの跡をひとつずつ目立たない元の純正パーツに戻していく。あのとき速く、カッコよく走ることだけを考えていた乗り手は、どうせすぐ次の赤信号に引っかかるんだから、とあきらめて、おばちゃんのスクーターに抜かれながらトロトロと燃費だけを気にして走る男に変わった。

10年。錆びたのはパーツか、こころか。