おならっぷばーん

You can't fart without changing the balance in the universe.

アンチ・メモリアリズム

 

20日放送の『タモリ倶楽部』は、シャンパンタワーの制作業者を紹介する回だった。自身の誕生会は開かないのか、と訊かれたタモリは「やらない。おれはアンチ・メモリアリズムだから。反記念日主義、という思想を持っている」と冗談めかして答えた。僕はいま、本気でこの思想に傾いている。

別れた彼女が「ごめん間違えた」と言って、ブランドサイトのリンクを送ってきた。いま流行っているスマートウォッチの製品ページである。「欲しい時計のサイト、コピペしてそのままだったんだよね」と言うのは、暗にこれを買っておけ、という指示だ。今月末の彼女の誕生日に、僕たちはご飯をたべる約束をしているのだ。色まで指定しておいてなにが「間違えた」だ。こっちは1000円でお釣りがくるカシオの安物で満足しているのに、スマホと連動するだけのオモチャみたいな時計が3万円。月収10万に満たないフリーターにも、ぎりぎり手が届く価格帯のものを選ぶあたり、さすがとしか言いようがない。だいたい、付き合ってもいないのになぜ俺が…と言いながらも後日、「プレゼント包装お願いします」なんて頼んでいるんだろうな、俺は。

海王星の1年は、地球の165年である。人はみな0歳のまま死んでゆく。誕生日を1度も祝わずに済むのである。アンチ・メモリアリストの皆さん、僕と一緒に外惑星へ移住しませんか。