キュービックルーブ

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ルービックキューブを買ってしまいました。いままで一度も手にしたことがないのに「懐かしい」と思う感覚は何でしょうか。

大阪万博の開催時、ぼくはまだ父の陰嚢のなかにさえ生まれていない、いわば無の存在だったわけでありますが、アメリカ館やらソ連館やら、太陽の塔が大屋根をぶち抜いて立っている当時の資料をみると、ノスタルジックな気分になる。『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ! モーレツ大人帝国の逆襲』を観たせいでしょうか。それともテレビで「懐かしいもの」として表現される事物を見ると、懐古の情が起こるように刷りこまれているのかもしれません。しかし、それはまたべつのお話…。

ルービックキューブに関しては、子どもながら「これに手を出したらマズい」と勘がはたらいて、親にせがんだり、小遣いを貯めて買ったりしなかったのですが、大人になると勘も鈍くなるもので、どうせゴミになるのが分かっていても「いっちょ買ってみたろかい」と決心がつくのであります。アンチ断捨離、片づけの魔法などクソくらえでございます。

まず、ルービックキューブを買うところで大失敗しました。田舎のドン・キホーテで見たとき、定価2400円のところ1400円で売られていたのですが、いざ大阪駅に買いにでてみると、梅田LOFTで2400円と定価どおり、梅田のドン・キホーテでも1900円代で「地域最安値!」の札が貼ってある。都市の物価を思い知らされたわけですが、わざわざ電車賃を払って来たのに、なにも買わないで帰るのはどうかと思い、割高での購入を決めます。田舎のドン・キホーテに買いに行くか、Amazonで注文すれば同じ安値で買えたのに、目の前に欲しいものがあるとがまんできない。

有名な「マシュマロテスト」を思い出します。4歳の子どもの前にマシュマロを置き、「15分待てたら、もう1個マシュマロをあげる」と言う。指示どおり待てた子は、将来的に、学校のテストで優秀なスコアをとったり、健康であったりする場合が多いというものです。ぼくはこの日、「すこし待てば、ルービックキューブを1000円も安く買えるよ」と指示する博士の胸ぐらをつかみ、「金ならあんだよクソジジイ。てめえのこれも新調してやれるくらいにな」と博士の丸メガネをひっつかんで、叩き割ったわけです。

そういえば、小さい頃から待った覚えがありません。お年玉2000円をもらうと、その日のうちにガチャガチャを20回まわす子どもでした。通っていた幼稚園では、園歌に「がまんする子を褒めてます」というフレーズがあり、毎朝口ずさんでいたのですが、結果的にまるで褒められたものじゃない子どもに育った。いやさ、念仏だけで人が変わるなら、刑務所に必要なのは鉄格子ではなく、カラオケセットであります。アンチマシュマロ、がまんクソくらえでございます。

みなさまは「シャカRUSH」というパチンコ台をご存知でしょうか。中央に大仏をあしらった素敵な台で、お金をいれればいれるほど功徳が得られるという、神社仏閣と同じシステムを採用しております。「勝ったらキレイな姉ちゃんのいる店いくぞ」とハンドルに力を込めて玉を打ち出す様子は、煩悩を滅却せよという釈迦の顔にカウンターパンチを浴びせるようではありますが、ぼくは釈迦よりも、シャカRUSHのようでありたい。つまり、禁欲をもって他人よりも一段高い台にのって説教を垂れるより、人間の欲望を全肯定する爆裂仕様の連チャンST機になるほうがマシだと言いたいわけであります。


 

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そんなことより、だれかこれを揃える方法を知っている人はいますか。

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