読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

おならっぷばーん

なにも考えずに、楽しむ

ららぽーとEXPOCITYで拝み倒せ

Expocity

去年末に大阪万博公園のそばにできた、ららぽーとEXPOCITY。いままで何度も訪れたが、いまだに全部を回りきれない。1階から3階フロアを踏破しようと思えば、途中で1泊しないと体力が持たない魔道ショッピングモールである。

子どもはソファでぐったりしている。「家族サービス」で駆り出されたお父さんは、ませた中学生みたいなダサい服を着て、帰りの出庫ラッシュで混む駐車場やら帰路のことを思い、人生の意義とはなにかと考え、暗い顔をしている。ニコニコするのは、倦怠期を迎えるまえの新造カップルと、ショッピング狂の主婦だけである。

ファミリー&カップル用に開発された商業施設のなかを、ひとりぼっちで歩くのは心苦しい。しかし、孤独人にも癒しの場所がある。蔦屋書店である。

蔦屋書店は大阪の店のほうが好きだ。地元愛ゆえの発言だとカン違いされたら困る。ぼくは大阪人だが、大阪LOVERではない。たこ焼き器は持ってないし、お好み焼きとご飯を一緒には食べないし、八百屋で「お釣りは200万円や」というギャグも聞きたくないし、「でんがなまんがな」調のディープな大阪弁を話す人とは距離を置きたいタイプである。

代官山の本店は、事前に「あの店はすごい」とほめそやす雑誌やテレビをみすぎて、頭のなかでイメージをどんどん膨らませた結果、実際に行ってみると、あまりにふつうの本屋だったのでガッカリした。「良家の生まれで、人物良好。英語ドイツ語フランス語をぺらぺら話し、ピアノはコンクール優勝経験を持つほどの腕前で、環境保護や動物保護のNPO活動にも積極的に参加している。近年では、まあ見つからないタイプの女性だよ」と紹介されて、いざ会ってみると、月1でピラティス教室に通っているだけの、印刷工場の事務OLだったみたいな話である。よく分からないが、『オーシャンズ12』を観たあとの気分だと思ってくれて構わない。つまり、「ナメとったら痛い目あうど! はよ金返さんかいワレ」である。

家族愛やら同胞愛やら恋愛やら、モール内はありきたりな幸せの肖像を手にした人間のパレードで、ぼくのような犯罪の高リスク群(社会的孤立×20代後半×男性×精神的不安定)の人間には、1秒間に2000発の弾丸が飛び交う激戦地のような場所である。そこで三等兵が、つかのま身を隠して態勢を立て直すために書店という塹壕がある。この日、活字の世界で安楽を得ようとした瞬間、店のまえで突然天啓を得た。

 

f:id:gmor:20160412185458p:plain

礼拝室がぼくを呼んでいる!

 

f:id:gmor:20160412190844p:plain

この部屋に入れば、ぼくは救われるのだ!


f:id:gmor:20160412190904p:plain

入れない…。

 

セキュリティコードが必要だとか。見るからに外国人向けの施設だが、宗教・人種に限らず、利用希望者は入室を許可されるべきである。

たとえ世界宗教でなくとも、「わたしは岡田准一を神と崇める宗教法人の代表です。われわれの組織では、日に5回、岡田様のポートレイトを拝覧する取り決めになっております。規定の時刻がせまっているので、ただちに礼拝室の利用を許可してもらいたい。なお、この儀式を妨害したものは、一両日中に、あくびしたところに鳥のフンが落ち、遠い親戚の借金をなすりつけられ、エレベーターで皮脂まみれの中年男性と乗りあわせ、タバコとニンニクの混ざった口臭を嗅ぎ続けることになります。」と受付嬢に迫れば、係りの者を呼ぶので少し待てと言われるだろう。それが警備員かどうかは、あなたの日頃のおこない次第である。

 

広告を非表示にする