書店でメモをとるのはあり?

昼すぎに梅田の蔦屋書店へいった。平日というのに椅子はぜんぶ埋まっている。前に座ってゆっくりできたのは、もうすこし早い時間に来たときだから、席を取るなら午前中に来たほうがよかった。

立ちっぱなしで長時間読書するのはそれほど苦にならない。反対に座りっぱなしの方がつらくて、一時間もするとおしりの穴が痛くなるから、家では穴のあいた円い座布団を敷かないとやっていけない。家具屋というなら別に、書店の椅子の出来などはなから期待していないし、尻の事情もあって、むりに腰かけることもないのだが、座ってじっくり読めるなら座るに越したことはない。

どこかに空席はないかと店の中を歩いていると、ソファーに身をあずけた若いサラリーマンが、ひざのうえに本を開いて、開いた紙面に手帳をのせて、せっせとペンを走らせているのが見えた。抜き書きである。さすがに電話のカメラでばしゃばしゃ写すのはいけないから、手書きでメモすれば問題はないという考えだろうか。法律のことも店の対応も知らないが、露骨にやるのはまずい気がする。「気がする」と口調に思い切りがつかないのは、ぼくも立ち読みしていて、気になる箇所がでてきたときに、必死に暗記してあとで再生するということをやるからである。店の中でやるか外でやるかの違いだけで、結果は同じなのだから罪の程度に違いはない。仕方なく自己弁護のためにいうと、それでもふたつのあいだには大きな隔たりがあるように思うのである。

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