おならっぷばーん

真夜中の異臭さわぎ

『ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方』感想

苫米地英人『ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方』読んだ。

感想文かいている人がバカっぽかったら、「ぜんぜん頭よくなってねえじゃん」のつっこみが5万回入る本だよね。こういう本にすがる人って、たいてい読書は好きで興味あるけど、読んでてもいまいち内容がしっくりきてないタダのバカじゃないかな。そのくせ、ひとより賢くみられたいって気持ちが強いから救えないんだよね。ふだん電車にのるときはカバーかけて隠すように読書するのに、ちょっと難しめのタイトルの本だと、あえて見せびらかすようにページをめくって得意顔をするタイプ。「知的」とか「教養」とか「頭がよくなる」とかいうインテリ染みたフレーズでいくらでも股をひらくあばずれ女のようなヤツ。だれよりこの本にすがりついたおれが言うんだから間違いない。

「高収入のやつはいっぱい本読んでる」というデータから「みんなも本を読めば高収入になれる」という結論を引き出す場面はぞくぞくするね。「金持ちはみんな長財布。だから、きみも金持ちになりたかったら長財布を持て」と言われて長財布を持ち出した人は、すごく納得できるんじゃないかな。事実はどうあれ、こうした読書のパワーを信じることで本を読むモチベーションが上がるなら、結果的にいいと思う。もともと社会経済的地位の低い人はいくら読書しても収入に反映されない、その読書時間をバイトに充てたほうがマシだなんて言われたら、かりに読書の価値を金銭とはぜんぜんちがう所に置いてたとしても本を読む気がすっかり失せてしまうから。

本書のいちばんの読みどころは、速読で世界平和が実現するってくだり。風が吹けば桶屋が儲かる式に、苫米地式ハイサイクル・リーディングで本を読めば戦争がなくなるのだ。隣国との紛争を解決するにはもはや武力しかないと考えるひとは本編にあたって早急に対策を試みてください。 


苫米地英人(2010)『ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方』PHP文庫.