ハゲの散髪 ヅラの小説

3ヵ月ぶりに散髪してきました。 駅前の1000円カットです。沈黙のなか同じ姿勢で動かずにいると、息がつまって冷や汗が出ます。よそゆきの白けた顔で鏡に向かう自分と目が合って困ります。今朝、洗面台でみた顔とはうってかわってブサイクなつらをしているか…

一般文芸書@4968

休みだったので、梅田でお買い物しました。 Loftにガンダムの巨大な頭がありました。ガンプラEXPOの開催中らしく、それもイベント最終日にうっかり乗り込んでしまったのですが、会場には不思議そうな顔でプラモデルの写真を撮る外国人観光客が3人いるだけで…

こんな古本買いました

ど平日のまっ昼間、ブックオフで僕がまずチェックするのは特価コーナーではなく、客層である。 仕事をサボって漫画を読んでいるサラリーマン、これが一番つまらない。散歩ついでに立ち寄って料理雑誌を見開く主婦、リタイアライフを歴史小説の乱読につぎ込む…

うらおもて京都旅

出発 大阪空港のバス停で京都行きの始発を待ちます。京都へは電車のほうが安いですが、通勤ラッシュと乗り換えのわずらわしさを嫌って、バスにしました。朝陽がまぶしい早朝の高速道路をスムーズに駆け抜けて京都へ向かいます。旅の充実を予感させる最高のす…

ブログのデザインを変えたよ

「デザインとは、ものづくりやコミュニケーションを通して自分たちの生きる世界をいきいきと認識すること」原研哉『デザインのデザイン』だそうだ。 僕はてっきり「中身がほかのものと同じくせに、まるで別物らしいと錯覚させて、商品をレジに運ばせるよう仕…

さかなクンはマグロ女の夢を見るか

バイト先のスーパーで流れる曲がある。 『おさかな毎日!さかなクン』だ。全漁連の魚食普及ソングで、魚を食べると良いことがあるから食べろと訴える。 仕事中、さかなクンが特有のかん高い声とテンションで歌う「世のなか泳ぐ力を~ おさかなパワーでチャー…

アンチ・メモリアリズム

20日放送の『タモリ倶楽部』は、シャンパンタワーの制作業者を紹介する回だった。自身の誕生会は開かないのか、と訊かれたタモリは「やらない。おれはアンチ・メモリアリズムだから。反記念日主義、という思想を持っている」と冗談めかして答えた。僕はいま…

美術鑑賞講座1 「マ」編

皆さん、芸術的に生きてますか? ストリート・アート・ファシリテータ1級、「まちの芸術」推進委員会のかたむきみちおです。美術館では味わえない、街のリアルな芸術を体験する、お手伝いをしています。今日は皆さんと、実際に作品を見ながら、鑑賞の基礎を…

大衆の間で根をはっている神話

友人が墓を作ったというので見てきた。なに、結婚式である。 28歳、郊外、中流。ヤンキーでも優等生でもない、60点の階層でつながる僕の友人網では、男の既婚者というのはまだ少ない。ところで、 男女は愛しあうがゆえに結婚すると考えられている。大衆の間…

スロットでグウェイ

スロットで買った! 豪遊するぞ! (5000円で豪遊と言い張るところから、勝ち額を察してください) 来た! グウェイ師匠、おはようございます! ヘミングウェイの本はいろんな出版社から出ているが、アローブックスを買う。表紙絵が映画の一コマを切り取った…

こんな古本、買いました

1.詩集 白凰社の「青春の詩集」というシリーズが、ドバッと売られていた。単品なら買わないのに、揃っていると欲しくなる。読むというより、飾りたい。ほかにランボー、リルケ、ボードレールがあった。外国の詩は、原語でないと意味を損した気になるので手…

conception [名] 1. 想像(力) 2. 妊娠

コンドームは0.02ミリ薄くなると値段が4倍になる。その点、フリクションボールは良心的だ。0.4から0.38になると、40円も安くなる。 僕は開店前のスーパーでバイトする単純労働者で、仕事のメモはとらないし、予定も組まない。でもフリクションボールを3本持…

占いを頼るしかない

どうも、ミチオ・キララムカイです。 書店へ行っても、これは、と思う本に出会いません。理想の相手を見つけるために婚活サービスを使う未婚者のように、大手の書評サイト、個人ブログ、書店のツイートをチェックしますが、こちらのいびつな心の、ひねた興味…

われはいかにして人間ナプキンとなりしか

ビジネスツインは妙である。 凹字に広がった部屋で、真ん中にはでんと共用のユニットバスがある。左右の小部屋に一人用のベッド、エアコン、テレビ、照明、冷蔵庫をひとつずつ、鏡に映したように配した妙な造りだ。並んで寝るのは嫌だが、同じ部屋で一夜を明…

才能のない人間だけが、ネタ切れを嘆く

どうも、かたむきみちおです。 労働が肉体を彫刻する。というのは、腰がくの字に折れた農家、びん底メガネの学者、シャリのかたちに指の曲がった寿司屋、塩化ビニルの人形みたいなAV男優を見ればよく分ることです。人が外部へと、つまり広い意味での自然にた…

お盆休みとA Farewell to Arms

どうも、かたむきみちおです。前回の記事、いつもより反響があって驚いています。 なんだ、みんなヴァギナ好きなんじゃん。そりゃそうだよね、趣味や生きがいを問題にする前に、人として生きるということは、No Vagina, No life.でやっていくということだか…

僕の本の読み方

どうも、かたむきみちおです。 今日は、僕の本の読み方を紹介したいと思います。 突然ですが、僕の本棚を見てください。 これは積ん読ではありません。 僕がいま読んでいる本です。 大体50~60冊くらいあります。 もちろん全部読んでいるわけではありません。…

アマと呼ばれる所以

クーラーが壊れた。扇風機とあわせて使っても、部屋が冷えず、寝ているだけでじっとり汗の膜に包まれる。冬はオイルヒーターを使うので、エアコンの運転は夏場の2ヶ月だけだ。ながい休みを経て、いきなり猛烈に働かされると、さすがの機械もこたえるのだと思…

なつやすみのにっき

古代ギリシア人は好んでセミを食べた。唐揚げにマヨネーズをかける。パリパリの羽根の食感は口にしないでも分るが、内臓に歯ごたえはあるのだろうか。オレンジ色の腹を見せて、道にばたばた転がっている死骸を見ながら、空想で胴体をしゃぶる。涼みがてらス…

ハイミとゼンミ

ハンガリー王国にハイミとゼンミという姉妹がいた。姉のハイミは、活発な社交家で、大人をハッとさせるジョークをたびたび口にした。妹のゼンミは、静けさと暗がりを好み、人と交わらず、部屋にこもってもの思いに沈んだ。人びとは性格のちがいを不思議に思…

ミチオ君、東京をいく

大阪人として「なにが東京」と思う反面、あこがれもある。テレビ雑誌で見る場所、聞く地名のほとんどは都内にある。拠点が東京にあるから当然である。 大阪といっても、映画館ひとつない片田舎に住む僕は、六本木と聞けば「あの…」、渋谷と見ると「かの…」と…

筆記愚考

書く気にならないのは、ペンが悪いせいだと、失敗する受験生みたいな発想で、新しいものを買う。 店で一番安いシャーペンを選び使っていたが、安いから安っぽい内容になると思い始めた。野球選手だってバットにこだわる、ものぐさな色事師もこまめに爪を切る…

読書の夏

読書の秋は間違っている。クーラーを20℃に効かせた部屋で、冷えた掛け布団を丸めてつくった大福餅にうずまり、くだらない午前中をくだらない本で埋めるとき、夏こそ読書の王道だと確信する。 由来は、韓愈の詩にある(「符読書城南」)。涼しい秋の夜にロウ…

色気ある文章が書きたい

望んでも出ないのが、宝くじの当たりと文章の色気だ。当選者続出の看板をかかげて奉納金を荒稼ぎする神社、安っぽい文体の模倣で無内容をとりつくろう人間があらわれる。 本人に色気があれば、それが文章に浸みこむと言うが、話はそう簡単ではない。AV嬢の文…

ババア記

肺炎で入院したおばあちゃんが病院を出て家に来た。88歳の独居老人。ふだんは"市場"(スーパーをそう言う)までシルバーカーを押して歩き、買い物から炊事洗濯までひとりでこなしている。いい意味でしぶといババアだ。調子が戻るまで祖母の長女が、つまり僕…

ハムレットって朝食のメニューか

みんな戯曲は読む? 僕は読まない。つまらなそうだから。短いセリフを足ばやに改行した半分白紙の本に、小説と同じ金を払うのが嫌だから。高校の文化祭で、セリフが2つしかない市民Cを演じたときに、演出係をつとめるクラスでは影のうすい、普段いるかどうか…

肉と妄想

ふるさと納税の返礼品で、黒毛和牛が届いた。 味より気になるのが、精肉店の名刺である。 石丸元章。そう聞くと、 同姓同名の、最高にクールなドラッグ・ライターしか思い浮かばない。起きてすぐ名刺を見つけて「へえ石丸さん肉屋やってたんだ」と素直に思っ…

ミチオ君のゲージツ発表会

思えば古本のカバーは不思議だ。捨てられてもいいはずのものが、なぜか残っている。本の発行年度が古いほど、おもての擦れ、シミ、破れ、ヌレ、汚れがひどくなる。僕は傷んだカバーが嫌なので買ったそばから捨てるようにしている。中古でもカバーを外せば、…

散髪代はまともさの維持費

髪を切られているあいだの沈黙が苦手だ。人嫌い、会話ベタ、照れ、恐れのせい。しかし、もとをたどればすべて思い込みが原因だ。気の利いた雑談をせねばとあせるのは客の僕だけで、理容師のほうでは、マヨネーズが切れてたな仕事終わりに買って帰ろう、次の…

ミチオ君のふるほん拝見

古本から遠ざかっていた。未読本に手をつけずに新しいのを買ってどうする、とまともに考えたおかげである。しかし人間にとって正常な思考とは、波打ちぎわに彫りつけた砂の落書きだ。風と波、潮の満ち引き、そのときの微妙な自然の調子にかき消される。英語…