おならっぷばーん

You can't fart without changing the balance in the universe.

なんでやねん久世福商店

 

 

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食べる、だし醤油

いいですね。

これはわかります。

 

 

でも、

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食べる、すき焼き

 

いや「投げる、すき焼き」なら意外やけど、

すき焼きってもともと食べるから!!

 

みたいなことを試食をすすめる店員さんに言ったら、

「はあ?」みたいな顔されました。

これがすべる、つっこみでしょうか。

 

【書評】たきせあきひこ『上級ナンプレ252題 5月号』

 

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絵画や造形をひっくるめたアートシーンが抽象主義、頭のなかで組み合わせた概念の配置を視て、美的な感動を得るようなコンセプチュアルな方向に流れて久しいですが、文学の世界もここまできたか、といった感じです。

1ページ1話完結の短篇集です。1話に1時間かけても読解できないことがあります。登場人物(なぜか毎話9人出てきて、それぞれ「1」から「9」の数字で完全に抽象化されています)の動きをメモしながら読むのですが、次ページの解答と照らし合わると、もうめちゃくちゃに間違っている。この本は誤読を許してくれません。

読者には誤読の自由がある。そういう読書論がはやりました。作者の思わくどおりに作品の意味を受け取るのではなく、読んだ人が自由な感性で、自分の物語を作るという発想です。マークシート方式で小説を読まされてきた私たちは救われました。しかし、それもまた文科省の自由な読み方のひとつだと言われたら、納得せざるをえません。

読みかたがひとつに限定されていることは窮屈ではありますが、同時に安心感もあります。『ナンプレ』シリーズは、正誤をもとめて本を読む私たちの態度を暗に批判した文芸作品集なのです。

しかし「文学において、社会に対する反抗のほうが、社会に対する適応よりも高い価値を持つといふのは、極めて浪漫主義的な見解であつて、文学についての考え方のなかにはもつといろいろの見解が許され得る。あらゆる小説家が反抗しなければならないわけはないし、また、逆に、反抗の姿勢を持つ文学者が優れた作品を書くわけでもない」丸谷才一「ユーモア小説の諸問題」)。なるほど反抗的な態度があるだけでは、田舎に生きる小ヤンキーと変わりがありません。

 

これらの作品は素直に、

 

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として252題提示されても問題ないわけです。

 

「パソコン・スマホからも申し込み可」
巻末で定期購読を誘われますが、申込みに使うスマホで同じような作品をいくらでもタダで読むことができます。私も店頭で悩みました。こんなもんに金を払うのは、クリックともスワイプとも縁がない老人だけだと。しかし考えてもみたのです。同じAmazonでも、プライムで垂れ流しの映画より、100円でレンタルしたもの(再再生48時間まで。締め切りの重要さが身にしみます)のほうが、中断なく最後まで観るし、面白く感じることを。

青空文庫文学史上の名だたる傑作を読むより、本屋に平積みされた売れ筋小説を読むほうが楽しめます。同じ偽薬でも「これは値段が高いクスリだ」と知らされた被験者のほうがプラセボ効果は上がります。ものの価値の指標であったはずのお金は価値そのものにとって代わりました。

歴史の遺物はいわれを聞くより、
「これっておいくらぐらいするんですか?」
と尋ねてはじめて、ことの重大さが実感できます。ピカソもベーコンも、数億円で落札されたから凄いのであって、彼らの仕事の凄さは実際のところ分かりません(どちらかと言うとヘタクソな絵です)。だからネット上の無料作品より、定価で買ったこちらの作品集のほうがはるかに高い芸術的価値を有していると言えます。

 

 

最後までお読み頂いたあなたに、私からの挑戦状です。

 

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はたして解けるでしょうか。